2019/10/16 のクイズ
- 1. 手術後よりリスクアセスメント・スケールを用いて、褥瘡の評価を行った。
- 2. 現在もベッド上での自力での体位変換が不十分なため、体圧分散寝具の使用や体位変換介助を継続した。
- 3. 車いすに乗るときは、円座(ドーナッツ状クッション)を使用するよう伝えた。
- 4. 仙骨部などの骨突出部にマッサージを行った。
挑戦者7489人 正解率82%
- 1. 手術後よりリスクアセスメント・スケールを用いて、褥瘡の評価を行った。
-
不正解
褥瘡リスクアセスメントは手術後ではなく、入院時より行う必要があります。褥瘡発生予測のためのリスクアセスメントでは、ブレーデンスケール、OHスケール、K式スケールなどのリスクアセスメント・スケールを使用することが勧められています。施設により使用されているスケールは異なりますが、特徴や使用方法、使用上の留意点を理解しておきましょう。
- 2. 現在もベッド上での自力での体位変換が不十分なため、体圧分散寝具の使用や体位変換介助を継続した。
-
正解
正解です。Aさんはベッド上での自力での体位変換は不十分な状態です。そのため、長時間の同一体位により同一部位に圧迫が加わっている可能性があり、褥瘡発生リスクが高いと考えられます。そのため、体圧分散寝具の使用や、体位変換介助を継続して行うことが必要です。また、ベッド上での体位変換が不十分である要因として疼痛(創痛)があるのであれば、疼痛コントロールも必要なケアとなります。
- 3. 車いすに乗るときは、円座(ドーナッツ状クッション)を使用するよう伝えた。
-
不正解
『褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版)』では、円座(ドーナッツ状クッション)は使用しないことが推奨されています1)。円座を使用することで、円座に接触する皮膚部分に圧がかかってしまいます。車いすで過ごす時間の長い患者さんには、体圧分散機能のあるクッションを使用するよう勧めましょう。
- 4. 仙骨部などの骨突出部にマッサージを行った。
-
不正解
『褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版)』では、骨突出部(仙骨部など)にはマッサージを行わないよう勧められています2)。特に強いマッサージは、深部の骨表面とマッサージをする手の間で軟組織を押しつぶしながらこすりつけることになり、組織の損傷を引き起こすリスクが高くなります。
引用参考文献など
1)日本褥瘡学会.“【CQ 5.7】円座を用いることは有効か”.褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版).(2019年9月閲覧)
2)日本褥瘡学会.“【CQ 5.10】骨突出部にマッサージをしてよいか”.褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版).(2019年9月閲覧)
3)日本褥瘡学会編.発生予測.褥瘡ガイドブック 第2版.照林社,2015,114-125.
4)日本褥瘡学会編.体圧分散マットレス.褥瘡ガイドブック 第2版.照林社,2015,172-176.
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