循環器系（91問）　疾患と看護

第103回午前32問

間欠性跛行が出現するのはどれか。

1.　動脈塞栓症
2.　血栓性静脈炎
3.　深部静脈血栓症
4.　閉塞性動脈硬化症

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解答・解説

1.　動脈塞栓症: 動脈塞栓症は、心房細動によってできた血栓や、その他の原因でできた血栓が、大動脈を通って動脈に詰まることで起きる。急速に発症する四肢の痛み、感覚麻痺、皮膚の色の変化、脈の触知困難などの症状が起こる。
2.　血栓性静脈炎: 血栓性静脈炎は、血栓が原因となって起こる。静脈とその周囲の組織や皮膚に炎症が起こる。疼痛、発赤、腫脹が出現する。
3.　深部静脈血栓症: 深部静脈血栓症は、主に下肢の筋膜下静脈である深部静脈に血栓が形成されることをいう。血栓が血管から剝がれて血流に乗って流れ出し、下大静脈から右心房、右心室を通って肺動脈を閉塞させると肺血栓塞栓症を起こし、突然死に至ることもある。
4.　閉塞性動脈硬化症: 間欠性跛行は、閉塞性動脈硬化症が原因で出現する症状の1つである。

間欠性跛行は下肢の閉塞性動脈硬化症の症状の1つである。一定の距離を歩くと下肢にしびれや痛みが生じ、しばらく休むと痛みはなくなるが、また一定の距離を歩くと痛みが出現するのを繰り返すことをいう。これは下肢の血管に動脈硬化が起こっていて血流が悪くなっているのが原因である。歩行時の下肢の筋肉には、通常、安静時の10～20倍の血液を必要とするが、動脈硬化により血流が悪くなっているため、下肢の筋肉に十分な酸素が供給できず酸素不足が起こるため痛みが生じる。