循環器系（91問）　疾患と看護

第102回午前80問

下肢の閉塞性動脈硬化症〈ASO〉の症状はどれか。

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解答・解説

1.　間欠性跛行: 間欠性跛行は下肢の閉塞性動脈硬化症の症状の1つである。一定の距離を歩くと下肢にしびれや痛みが生じ、しばらく休むと痛みは去るが、また一定の距離を歩くと痛みが出現するのを繰り返すことをいう。これは下肢の血管に動脈硬化が起こっていて血流が悪くなっているのが原因である。歩行時の下肢の筋肉には、通常、安静時の10～20倍の血液を必要とするが、動脈硬化により血流が悪くなっているため、下肢の筋肉に十分な酸素が供給できず酸素不足を起こすため痛みが生じる。
2.　線維束性収縮: 線維束性収縮とは、運動神経や脊髄の運動神経細胞に障害が起こったときに生じる小さなけいれんのような動きのことを呼ぶ。
3.　近位筋優位の萎縮: 近位筋とは体の中心に近い筋のことであり、近位筋の萎縮は主にミオパチーの症状の1つであり、下肢の閉塞性動脈硬化症の症状ではない。
4.　足背動脈の拍動の亢進: 閉塞性動脈硬化症では、足背動脈の拍動は亢進ではなく、減弱する。
5.　登攀性起立（Gowers〈ガワーズ〉徴候）: 登攀性起立（ガワーズ徴候）は筋ジストロフィーで出現する徴候の1つである。閉塞性動脈硬化症の症状ではない。