感染症と対策（18問）　感染症の基本

第108回午後86問

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく五類感染症はどれか。2つ選べ。

1.　後天性免疫不全症候群〈AIDS〉
2.　腸管出血性大腸菌感染症
3.　つつが虫病
4.　日本脳炎
5.　梅　毒

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解答・解説

1.　後天性免疫不全症候群〈AIDS〉: 後天性免疫不全症候群（AIDS）は5類感染症である。
2.　腸管出血性大腸菌感染症: 腸管出血性大腸菌感染症は3類感染症である。3類感染症は感染力や罹患した場合の重篤性などに基づく総合的な観点からみた危険性が高くないが、特定の職業への就業（食品を扱う業務など）によって感染症の集団発生を起こしうる感染症である。ほかにはコレラ、腸チフス、パラチフス、細菌性赤痢が該当する。
3.　つつが虫病: つつが虫病は4類感染症である。4類感染症は動物（つつが虫はダニの一種で該当）、飲食物を介して感染し、国民の健康に影響を与える可能性のある感染症である。人から人への伝染はない。
4.　日本脳炎: 日本脳炎は4類感染症である。日本脳炎はコガタアカイエカが媒介する。
5.　梅　毒: 梅毒は5類感染症である。

感染症類型にはそれぞれ感染症の性格が提示されており（例：4類感染症は動物、飲食物を介して感染。人から人への伝染はない）、これを知っているとどの感染症がどの類型に該当するかの手がかりになる。5類感染症は国が発生動向調査を行い、その結果等の必要な情報を国民や医療関係者に提供・公開していくことにより発生や拡大を防止すべき感染症である。後天性免疫不全症候群（AIDS）、インフルエンザ（季節性）、ウイルス性肝炎、梅毒、麻疹、新型コロナウイルス感染症などが該当する。