保健活動の基盤と制度（29問）　母子保健

第107回午後58問

母子保健施策とその対象の組合せで正しいのはどれか。

1.　育成医療 ― 結核児童
2.　養育医療 ― 学齢児童
3.　健全母性育成事業 ― 高齢妊婦
4.　養育支援訪問事業 ― 特定妊婦

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解答・解説

1.　育成医療 ― 結核児童: 育成医療（自立支援医療）は児童福祉法第4条に規定されている身体に障害のある児童に対し、市町村が生活の能力を得るために必要な医療の給付を行うものである（障害者総合支援法による自立支援給付として給付される）。対象疾患は視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由、内部障害などであるが、結核は含まれていない。
2.　養育医療 ― 学齢児童: 養育医療は母子保健法第20条に規定されており、市町村は養育のため病院または診療所に入院することを必要とする未熟児に対し、その養育に必要な医療の給付を行い、またはこれに代えて養育医療に要する費用を支給することができる。そのため、対象は学齢児童ではない。
3.　健全母性育成事業 ― 高齢妊婦: 健全母性育成事業は、思春期の男女を対象として思春期に特有の医学的問題などの相談（個別相談）に応じるとともに、集団指導などで母性保健知識の普及を行うことにより母性の健康保持増進に資することを目的としているため、高齢妊婦が対象ではない。
4.　養育支援訪問事業 ― 特定妊婦: 特定妊婦は、出産後の子どもの養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦のことで、児童福祉法第6条の3に規定されている。特定妊婦として、若年、経済的問題、妊娠葛藤、母子健康手帳未発行・妊娠末期の妊娠届、妊婦健康診査未受診等、多胎、妊婦の心身の不調などが挙げられる。養育支援訪問事業は、養育支援が必要となっている家庭の援助を訪問によって実施するもので、特定妊婦は対象となる。