災害と看護（35問）　災害時の医療を支えるしくみ

第107回午前67問

災害医療について正しいのはどれか。

1.　災害拠点病院は市町村が指定する。
2.　医療計画の中に災害医療が含まれる。
3.　防災訓練は災害救助法に規定されている。
4.　災害派遣医療チーム〈DMAT〉は災害に関連した長期的な医療支援活動を担う。

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解答・解説

1.　災害拠点病院は市町村が指定する。: 災害拠点病院は、災害時にライフラインを確保し、重症患者を受け入れ、治療を行い、現地へ医療チームを派遣する機能である「災害拠点病院指定要件」を満たした病院で、都道府県が指定する。市町村ではない。
2.　医療計画の中に災害医療が含まれる。: 医療計画は令和6年度（2024年度）より、5疾病6事業および在宅医療による医療連携体制構築からなる。5 疾病はがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患であり、6事業は救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療(小児救急医療を含む)、新興感染症等の感染拡大時における医療である。
3.　防災訓練は災害救助法に規定されている。: 災害対策基本法第48条は、「災害予防責任者は、法令または防災計画の定めるところにより、それぞれまたは他の災害予防責任者と共同して、防災訓練を行なわなければならない」と定めている（防災訓練義務）。その他、多数の者が出入・勤務・居住する防火対象物に対する管理権原者の義務（消防法第8条第1項）としての通報および避難の訓練の実施や、防火管理者の責務（消防法施行令第3条の2）が関係する。災害救助法ではない。
4.　災害派遣医療チーム〈DMAT〉は災害に関連した長期的な医療支援活動を担う。: 災害派遣医療チーム（DMAT）の活動は、移動時間を除きおよそ48時間以内を基本とし、長期ではない。災害の規模に応じて、DMATの活動が長期間（1週間など）に及ぶ場合には、DMAT2次隊、3次隊などと追加派遣で対応することを考慮することになっている。