母性看護の対象と社会・環境（11問）　母子を取り巻く環境

第107回午前56問

産科外来を初めて受診した妊婦。夫婦ともに外国籍で、日本の在留資格を取得している。

この妊婦への説明で正しいのはどれか。

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解答・解説

1.　「母子健康手帳は有料で入手できます」: 母子健康手帳は母子保健法に基づき、国籍に関係なく外国人妊婦にも無料で配布される。なお、外国語を併記した母子健康手帳も作成されているが、有料・無料・閲覧のみなど自治体によって対応が異なる。
2.　「妊婦健康診査は公費の助成を受けられます」: 妊婦健康診査は国籍や在留資格にかかわらず、現在日本で生活するすべての妊婦に適応される。公費助成の回数や金額は自治体によって異なるが、望ましいとされる14回程度の公費助成を受けられることが多い。
3.　「出生届は外務省に提出します」: 出生届は、両親の国籍にかかわらず日本で出産した場合は出生日を含めて14日以内に居住地の市区町村の役所に提出する必要がある。
4.　「生まれた子どもは出生時に日本国籍を取得できます」: 日本で生まれた子どもが日本国籍を取得するには、①出生のときに父または母が日本国民である、②出生前に死亡した父が死亡のときに日本国民であった、③日本で生まれ父母がともに不明または無国籍という条件がある（国籍法第2条）。そのため、この夫婦の子どもはたとえ日本で出生しても日本国籍を取得することはできない。