脳・神経系（78問）　原因・障害のアセスメントと看護

第104回午後87問

前頭葉の障害に伴う症状で正しいのはどれか。2つ選べ。

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解答・解説

1.　人格の変化: 前頭葉の障害により、身体の動静や感情をコントロールできなくなり、怒りっぽくなったり、論理的に考え、計画し、問題を解決し、推察し、そのうえで行動することができない状態となり、人格の変化が感じられるようになる。
2.　感覚性失語: 感覚性失語は、他人の話すことは理解できないが、自分が話すことはできる状態。大脳の聴覚野の近くにある感覚性言語中枢の損傷で起こる。ウェルニッケ失語ともいう。聴覚野は側頭葉の上側頭回、横側頭回に位置する。前頭葉の障害で起こるのは運動性失語（ブローカ失語）である。
3.　自発性の欠乏: 前頭葉の障害により、無関心（感情、興味、関心の欠如）の状態となり、自発性の欠乏が起こる。
4.　平衡機能障害: 平衡機能障害は、中枢神経系（小脳、大脳白質など）、末梢前庭系、固有感覚系、運動器系などの障害により、平衡感覚が障害された状態をいう。
5.　左右識別障害: 頭頂葉の障害であるゲルストマン症候群は、字を書くことができない失書、計算ができない失算、親指か小指かわからない手指失認、左右がわからない左右識別障害などが現れる。