早期新生児期の看護（28問）　早期新生児の健康問題

第104回午前65問

在胎38週に正常分娩で出生した児で、体重2,400gの児が体重3,000gの児に比べて起こしやすい症状はどれか。

1.　高血糖
2.　心雑音
3.　低体温
4.　無呼吸

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解答・解説

1.　高血糖: 胎児は胎盤からグルコースの供給を受けていたが、出生後はそれが途絶え、自己の蓄えていたグルコースにより血糖調節を行う。正常新生児は出生後一過性に血糖がやや下がるが、出生後3時間以降に血糖の上昇を認める。早産児、低出生体重児、糖尿病の母体から生まれた児などは低血糖のリスクが高い。
2.　心雑音: 先天性の心疾患がある場合、心雑音が聴取される。心雑音が認められる場合、併せて呼吸状態、チアノーゼの有無などの観察が重要となる。また、出生後の胎児循環から新生児循環に移行する際に心雑音が聴取される場合もある。新生児循環が確立すると消失する。出生体重による差ではない。
3.　低体温: 出生後の児は、外部環境（羊水や血液がついた状態のままで低い温度環境にいるなど）で低体温となりやすい。低出生体重児の場合、皮下脂肪の蓄積が少なく、体重あたりの体表面積が大きくなるため、正常新生児と比較して身体からの熱喪失が速く、低体温となりやすい。
4.　無呼吸: 在胎33～36週ころに肺サーファクタントが十分に分泌されると、出生後の呼吸確立が可能となる。それ以前に早産となると、呼吸障害を起こしやすい。問題は在胎38週の児であるため、呼吸状態は体重に関係なく問題ないと考えられる。