病気や診療・入院が子どもと家族に与える影響（21問）　きょうだい・家族に及ぼす影響

第98回午前76問

Aちゃん、4歳。妹のBが気管支炎のため母親が付き添って1週間入院している。自宅には母方の祖母が来て、Aの面倒を見ている。母親から「昨日保育所から、Aが友達を叩いて困ると連絡を受けました。Bはずいぶん元気になってきて安心していたのに」と担当看護師が相談を受けた。

母親への助言で最も適切なのはどれか。

1.　母親の一時帰宅を勧める。
2.　Aに保育所をしばらく休ませる。
3.　祖母にAの面倒をもっとよく見てもらうように勧める。
4.　Aの通う保育所の保育士にBの病状を話すように勧める。

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解答・解説

1.　母親の一時帰宅を勧める。: 子ども（妹のB）の状態が落ち着いてきているため、母親の一時帰宅を勧め、きょうだい（Aちゃん）と一緒に過ごす時間をつくってもらう。きょうだいの情緒安定につながるため、母親の一時帰宅を勧めることは、最も適切である。
2.　Aに保育所をしばらく休ませる。: きょうだいであるAちゃんが保育所を休んでも、きょうだいの母親不在による寂しさは変わらない。
3.　祖母にAの面倒をもっとよく見てもらうように勧める。: 祖母は母親の代わりとしてきょうだい（Aちゃん）の日常的な世話を行っている。情緒的な面で、祖母が母親の代わりとなることは限界があると考えられる。
4.　Aの通う保育所の保育士にBの病状を話すように勧める。: 保育士に子ども（妹のB）の病状を話すことは、きょうだい（Aちゃん）の心理面の理解につながるかもしれないが、それがきょうだいの寂しさを減らすことにはならない。

子ども（妹のB）の入院は、家族にとって大きな出来事で子どもと家族全体が影響を受ける。母親が付き添うことで残されたきょうだい（Aちゃん）は、日常生活を世話してくれる祖母がそばにいても、まだ4歳であり母親に甘えたい時期である。きょうだいの寂しさが情緒不安定につながって子どもの友達を叩いていることがあるため、家族への支援を考えよう。