早期新生児期の看護（28問）　早期新生児期のアセスメント

第102回午前85問

生後4日の新生児の状態で正常を逸脱しているのはどれか。

1.　臍帯が乾燥している。
2.　体重減少が7％である。
3.　黒緑色の便が排泄されている。
4.　排気とともに少量の母乳を吐く。
5.　皮膚が乾燥し一部がはがれている。

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解答・解説

1.　臍帯が乾燥している。: 臍帯は出生後24時間後に出血がみられなければ、とめている臍帯クリップを外す。徐々に乾燥し、その後脱落する。脱落後も臍の根本が乾燥するまで臍の処置を行う。
2.　体重減少が7％である。: 生理的な体重減少は5～10％である。栄養摂取が順調に進めば、生後3～5日目ころに体重は増加傾向となる。一般的に生後1～2週間で出生体重に戻る。
3.　黒緑色の便が排泄されている。: 新生児の便は、生後2日目ころまで胎便（粘稠、暗緑色、無臭）、その後移行便を経て、生後5日ころには普通便（黄金色泥状）となる。問題文に授乳状況の記載はないが、選択肢は胎便を意味しており、生後4日としては正常から逸脱していると考えられる。
4.　排気とともに少量の母乳を吐く。: 新生児の胃は縦型で噴門部もゆるい。新生児が授乳の際に空気を一緒に飲み込んでしまうと、胃の形状からげっぷ（排気）により空気が出しやすい構造ともいえる。排気する際、母乳が一緒に少量出るのは正常であり、これを溢乳という。
5.　皮膚が乾燥し一部がはがれている。: 新生児の皮膚は出生後外気に触れることで乾燥する。生後2～3日ころに皮膚がはがれ落ちるが、生理的な現象である。これを新生児落屑という。