第100回 午前11問

解答・解説

1.　心筋炎

心筋炎はウイルスによるものが多いため、上気道感染の症状が出る例、息切れや呼吸困難が生じる、胸痛や不整脈が生じるなど症状やその出現のしかたもさまざまである。発作性の胸内苦悶で最も疑うべきとまではいえない。

2.　狭心症

発作性の胸内苦悶で最も疑うのは狭心症と心筋梗塞である。冠状動脈の血流が障害されることで起こる。

3.　肋間神経痛

肋間神経痛は肋骨の間を走行する肋間神経が刺激されて起こる。不適切な姿勢、ストレス、帯状疱疹、胸膜炎、椎間板ヘルニアなどが原因である。多くは発作性の症状とはならない。

4.　逆流性食道炎

逆流性食道炎は胃内容物が噴門部から食道内に逆流することによって炎症が起こる。現在は胃食道逆流症と呼んでいる。胸やけ・つかえ感・胸骨の後ろが痛いなどの症状が食後や横臥したときに出やすい。発作性の症状とはならない。

発作性とは症状が突然に発症、あるいは再発することをいう。