第113回 午後4問

解答・解説

1.　L字バーを設置する。

L字バーは移動・移乗がしやすいように設置するもので身体拘束の禁止対象ではない。

2.　離床センサーを設置する。

離床センサーは、患者が床に足をついたら看護師に知らせるなど、転倒・転落防止のために設置するもので身体拘束の禁止対象ではない。ただし、患者の尊厳を守って使用する必要がある。漫然とした使用により患者の行動を制限する面が強い場合は身体拘束とみなされる可能性があるため注意する。

3.　点滴ルートを服の下に通して視野に入らないようにする。

点滴の抜去を防ぐために四肢を縛ったりミトン型の手袋をつけることは身体拘束の禁止対象だが、点滴ルートが視野に入らないように工夫することは禁止対象ではない。

4.　ベッドを柵（サイドレール）で囲んで降りられないようにする。

ベッドを柵で囲んで降りられないようにするのは身体拘束の禁止対象である。

身体拘束（身体的拘束）の禁止対象となる行為には、徘徊しないように車椅子や椅子、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る、転落しないようにベッドに体幹や四肢をひも等で縛る、自分で降りられないようにベッドを柵（サイドレール）で囲む、などが挙げられる。「身体拘束ゼロへの手引き」を知らなくても落ち着いて考えれば解ける問題なので、知らないことが出題されても焦らないように心がけよう。