救急看護、クリティカルケア（27問）　救急看護・クリティカルケアの基本

第113回午前84問

敗血症性ショックについて正しいのはどれか。2つ選べ。

解答・解説を見る

解答・解説

1.　血圧は上昇する。: 敗血症では、細菌から遊離されたエンドトキシン（内毒素）が血液中に放出されると、末梢血管が拡張して血圧が低下する。
2.　血中の乳酸濃度は低下する。: 敗血症性ショックでは、血圧低下によって組織が酸素不足に陥り乳酸などを産生する状態になりやすい。血中の乳酸濃度は低下しない。
3.　エンドトキシンが原因である。: 敗血症では、細菌から遊離されたエンドトキシン（内毒素）が血液中に放出される。これが敗血症性ショックの原因となるので、正しい。
4.　最重症の臨床像は多臓器不全である。: 敗血症性ショックでは、組織の酸素不足、血管透過性の亢進による循環血液量の減少などにより多臓器不全に陥りやすい。
5.　コールドショックからウォームショックに移行する。: 敗血症性ショックの初期には末梢血管の拡張により血圧が低下し、これに対応するために代償性に心拍出量を増加させて末梢に多くの酸素を供給しようとするウォームショックの状態となるが、やがてコールドショックに転じる。ウォームショックからコールドショックに移行するが正しい。