子どもの成長・発達（59問）　小児期における成長・発達の特徴

第113回午前54問

Bowlby〈ボウルビィ〉が提唱したアタッチメントの記述で正しいのはどれか。

1.　人見知りは6、7か月の乳児に出現する。
2.　安全基地は家の中での子どもの居場所のことである。
3.　子どもと不特定の他者との間に築かれる情緒的な結びつきである。
4.　愛着対象との分離で生じる子どもの行動の第一段階は「絶望の段階」である。

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解答・解説

1.　人見知りは6、7か月の乳児に出現する。: 生後6、7か月の乳児は、自分の知らない人に対して警戒心が強くなり人見知りが始まるため適切である。
2.　安全基地は家の中での子どもの居場所のことである。: Bowlby（ボウルビィ）の安全基地とは、アタッチメント（愛着）の対象となる人物（養育者）を指すため、家の中での子どもの居場所のことではない。
3.　子どもと不特定の他者との間に築かれる情緒的な結びつきである。: 子どもと身近な人物との間に築かれる情緒的な結びつきであるため、不特定の他者との間に築かれる情緒的な結びつきではない。
4.　愛着対象との分離で生じる子どもの行動の第一段階は「絶望の段階」である。: アタッチメント（愛着）の対象との分離で生じる子どもの行動の第1段階は「反抗の段階」のため、適切ではない。

アタッチメント（愛着）とは、子どもの特定の人物に対する情緒的な結びつきであり、親子の相互作用が大きく関係する。Bowlby（ボウルビィ）は、愛着行動を4段階で示している。乳幼児が愛着をもっている身近な人物（親など）から引き離された場合の不安や混乱を分離不安と呼び、分離不安への反応には、生後6か月から2歳ごろの人見知りも始まる時期に、反抗、絶望、脱愛着という3段階があるとしている。理論について理解しよう。