体温調節（6問）　体温の調節

第112回午前77問

冷たい川に飛び込んだときに急激に体温が低下する原因で正しいのはどれか。

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解答・解説

1.　対流による体熱の放散: 対流とは皮膚面を流れる空気や水が温度差により循環して伝えられることをいう。体熱の放散が促されるため、水中での体温低下の原因となるが、問題文のような急激な体温低下の原因とはならない。
2.　放射による体熱の放散: 放射とは人体からの赤外線などの放射線による熱の空間移動をいい、水中の場合には水に接する伝導や対流のほうが影響が大きい。
3.　熱伝導による体熱の放散: 伝導とは人体に接している他の物質に熱が流れることである。冷たい川の水に接して、体熱が伝導によって急激に失われ体温が低下したと考えられる。
4.　代謝による熱エネルギー産生の低下: 代謝の熱産生が低下しても体温の低下は起きない。なお、食物摂取後の代謝の亢進により熱産生は増加するが、その増加は外部への熱放散によりつり合うため体温は一定である。
5.　骨格筋における熱エネルギー産生の低下: 骨格筋による熱産生が低下しても体温の低下は起きない。筋の収縮に伴って熱産生は増加するが、その増加は外部への熱放散によりつり合うため体温は一定である。