高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護（64問）　認知機能が低下した高齢者の看護

第110回午後49問

認知症高齢者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。

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解答・解説

1.　説得するように話す。: 認知症の行動・心理症状（BPSD：Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia）を発症している認知症高齢者はケアを拒んだり、ケア提供者に対して不信感を抱くことがある。説得するように話すのではなく、認知症高齢者の気持ちや不安を傾聴し、安心感をもってもらうコミュニケーションが大切である。
2.　作話があっても話を聞く。: 作話は記憶障害や幻覚、不安からくるものである。事実と異なっていても、本人にとっては真実であるということを理解して、話を聞くことが大切である。
3.　一度に多くの情報を伝える。: 軽度の認知症の場合は必ずしも該当しないが、認知症高齢者は長い文章の理解に困難がみられるため「簡単な言葉」「短い文章」で伝えることが望ましい。
4.　同じ内容を繰り返している場合は会話を終了する。: 認知症高齢者との会話で同じ内容を繰り返す場合、本人にとってはとても重要な事柄ということがある。認知症高齢者の「理解してもらいたい」「伝えたい」という気持ちをくみ取ることが大切である。