内分泌系（72問）　疾患と看護

第103回午後82問

糖尿病神経障害のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。

1.　「靴は大きめのサイズがよいです」
2.　「靴下を履くようにしてください」
3.　「1週間に1回は足の観察をしてください」
4.　「足の傷は痛くなったら受診してください」
5.　「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」

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解答・解説

1.　「靴は大きめのサイズがよいです」: 大きめの靴は歩行のたびに靴の中で足が動き、傷をつくる原因となるため、足のサイズと形に合った靴を勧める。
2.　「靴下を履くようにしてください」: 靴下は足を保護することになる。通気性のよい、足を締めつけないものを選ぶとよい。
3.　「1週間に1回は足の観察をしてください」: 傷ができていた場合、1週間放置してしまうことになるため、足の観察は毎日行い異常を早期に発見できるようにする。
4.　「足の傷は痛くなったら受診してください」: 糖尿病神経障害では足の小さな傷が潰瘍や壊死を引き起こす恐れがあるため、足は毎日確認し、痛みの有無にかかわらず傷があれば受診するよう指導する。
5.　「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」: 足趾の間などを清潔に保つ必要はあるが、アルコール消毒をする必要はない。

糖尿病神経障害の特徴を理解し、足を傷つける原因となることを理解しておくとよい。糖尿病神経障害があると足の感覚が鈍くなることによって、痛みを感じにくく、けがや熱傷などの足の異常に気がつかなくなる。糖尿病によって傷が治りにくかったり、感染が起こりやすくなっているため、小さな傷が潰瘍や壊死になる足病変を引き起こし、切断が必要になることもある。