おっとりナースはがんばりたい|マンガ・おっとりナースとてきぱきナース【1】

新人ナースの佐藤あさひ、母親に優しく見守られながら職場へ出発!

「いってきまーす」家を出発しようとする女性。彼女に向って母親が「あら?はやくない?8時からでしょ?」と聞きました。「うん。でも私ノロいから。人より時間かかる分早くいかないと」と言いました。

「まじめですなぁ」と母に言われ、「ふへへ。まぁ、それくらいしかとりえないしね。じゃ、いってきまーす」と言って家を出ました。母は、「無理しなきゃいいけど」とつぶやきました。

彼女の名前は佐藤あさひ。23歳。看護師一年目の新人です。小さい頃からの夢をかなえて今ががんばりどきです。

彼女は昔から「おっとりしてるね」とよく言われます。おっとりというか、いわゆる「どんくさい子」でした。勉強も運動も秀でたものは何もない。

そんな彼女に、ある日友人が「あさひちゃん、おっとりしてて優しいから看護師さんにむいてるかもね」と言いました。それが彼女には深く刺さり、「私の進む道はこれかもしれない」と思ったのでした。

でも、現実は…「え、まだ薬のセットできてないの?」先輩看護師に聞かれ、「すみません…」「いやいいんだけど、結構前からやってたよね?」と言われてしまう始末。「優しい」はともかく「おっとり」は看護師にはハンデでしかありませんでした。

「ごめんごめん。私も気づけてなかったわ」とあさひに声をかけたのは3つ上の塩谷さん。いつもあさひのフォローをしてくれる優しい先輩です。

そして、私と違って仕事の出来る「テキパキ」な人です。

塩谷さんをじっと見つめるあさひに気づき、「ん?どうした」と聞くと、「あ、ごめんなさい。私も早く塩谷さんみたいにならなくちゃって思って…」とあさひが言いました。

えへへと笑うあさひに、塩谷さんは「うん…ありがと」と少し悲しそうに笑って言いました。

「ただいまー」家に帰ったあさひは、すぐにベッドに倒れこみました。「夕飯は?」と母に聞かれ「いるー」と答えると、「毎日毎日こんなに疲れて帰ってきて…しんどかったらやめてもいいんだからね?」と言われムッとしました。

「もぉ、それは言わないでって言ったでしょ。せっかく夢がかなったのにやめるわけないでしょう」と怒って言いました。「私は塩谷さんみたいになるんだから」

一方塩谷さんは仕事終わり一人で飲みに来ました。「おっ塩やんいらっしゃーい」と店長に言われ、ホッとした表情で「ビール一杯ちょーだい」と言いました。

「入ってきて早々とばすねー」「飲むために働いてるもので…」ビールをぐいーと飲み、「はぁー今日もよく働いた」と言いました。

すると携帯が鳴り、見ると母親からでした。メールには「仕事はどう?順調ですか?」とありました。

塩谷さんは「うるさいよ」とポツリ。店長が自分に言われたのかと驚きましたが、「あぁごめん、こっちの話」と苦笑いして答えました。

【著者プロフィール】

やまもとりえ@yamamotorie

漫画家、イラストレーター。

著書に『わたしが誰だかわかりましたか? 』、『わたしは家族がわからない』、『ねこでよければ』1~4巻、『Aさんの場合。』など。

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