タブーなのに、患者さんにビビビときてしまった話（後編）｜マンガ・看護師のリアル恋愛レポ（28）

2022/03/16

ビビビと感じた患者さん、彼女がいるしあきらめモードだったけど…。（前編はこちら）

「え～～これって浮気…?女友達って書いてあるけど…」と思いましたが、（気になるけど患者さんのプライベートだし黙っておこう）と、特に何もしませんでした。次の日、「おはようございます」とRさんの病室に入ると、彼女がお見舞いに来ていました。彼女は一瞬Y子さんを睨んで、「どうも～R君がお世話になってます～」と笑顔で挨拶してきました。

Y子さんは（今…一瞬睨まれたような?）と思いましたが、「あ、どうもーこんにちはー」と返しました。「やっと彼女が来てくれました」と照れながら話すRさんに「も～ごめんってば～。もうライブのこと怒ってないから」と話す2人に（良かった良かった。うまくいってそうじゃん）と思い、「じゃあまた後で伺いますね」と言って病室を出ました。（ちょっとモヤモヤするけど…）と思いながら歩いていると、「ねえ」と彼女さんから声を掛けられました。

彼女さんがいきなり「人の彼氏だぶらかすのやめてくんない?」と言ってきました。Y子さんは（ええええ!?）とびっくりし、「あの、何のことでしょう」と聞きました。「あんた私がいない間にR君にちょっかい出したでしょ!」と彼女さんが言うので、「えーと…私はただRさんの担当ってだけで、勘違いされるようなことは何もしてないですけど…」と答えました。しかし「しらばっくれないで!久々に私に会えたのにあなたの話ばっかりするんだけど!おかしいでしょ!」と彼女さんは言いました。

Y子さんは（え…そうだったんだ。いやいや何喜んでんの私、落ち着け!）と自分を抑えて、「Rさんはずーっと彼女さんのこと気にかけてましたよ。彼女さんに嫉妬してほしくて私の話をしたのかもしれませんよ」と言いました。彼女さんは「嫉妬…なるほどね。R君まわりくどいんだから」と少し落ち着きましたが、「けどこれ以上私の彼氏に手出さないでくださいね」と言って行ってしまいました。

その後R君は彼女に言われたのか事務的な話以外しなくなり、そのまま退院しました。「あーあ、あのビビビは勘違いだったか。出会う場所が違ったら違う展開になってたのかなー。まぁ別にどうにかなりたかったわけじゃないけど…なんか寂しいなー」とY子さんは思うのでした。

それから2年後。Y子さんがカフェで勉強していると、なんとばったりRさんに会いました。目が合った瞬間、2年前と同じくビビビッと電気が走りました。「え…!?Rさん!?」「Y子さんですか!?」とお互いとても驚きました。「わーまさかこんなとこで…びっくりしたー」とY子さんが嬉しそうにしていると、「あ、あの…オレ」とRさんが口を開きました。

「実は入院してた時Y子さんに謝れなかったことずっと後悔してて。彼女に嫌なこと言われましたよね。本当にすみません!」とRさんが言いました。Y子さんが「いやいや気にしないでください。彼女さんもお元気ですか?」と聞くと、「それが去年、彼女の浮気が発覚して別れたんです」とRさん。「あ～そうだったんですか」と言いながらも（かわいそうだけどなんかホッとした）と心の中でY子さんは思いました。2人の間に沈黙が流れます。

Rさんが「オレ…今日会えてすごく嬉しいです」と言い、Y子さんも「え?な、なに言ってるんですか～」と言いながらも内心（そんなこと言われたらドキドキしちゃうよ～）と思いました。この日再会したことがきっかけで連絡を取るようになり、2人は付き合うことになりました。2人で歩いている時にY子さんが「R君はビビビって本当にあると思う?」と聞くと、「思う！Y子ちゃんに会ったときビビビって来たもん!」とRさんが言いました。お互いビビビッと来ていたことを知ったY子さんは「えぇ!?」と照れながらも驚くのでした。