看護師は切替えが大事!落ち込んでも30秒で前向きになれる2つのしぐさ

日本しぐさ協会代表・伊勢田幸永です。
普段は意識していない「しぐさ」を変えるだけで、看護師さんの仕事のお悩みが解決できるかもしれません!

 

しぐさで変わる職場コミュニケーション【3】

落ち込んだときはコレ!前向きな気持ちになれる2つのしぐさ

 

看護師の仕事には、初めての経験や苦手な業務もあることと思います。

 

たとえば慣れない仕事で失敗したとき、くよくよと思いつめていませんか?先輩に叱られたあと、その沈んだ気持ちを引きずったままでいませんか?

 

患者さんや先輩のいる手前、へこんだままではいられない。
分かってはいるけれど、うまく気持ちを切り替えられずにまた失敗を繰り返す……なんてことも。

 

落ち込んでいるときに気持ちを切り替えるのって、なかなか難しいですよね。「そんなとき、カンタンに前向きになれる方法があったらいいのになぁ」

 

それ、実はあるんです。「しぐさ」を活用すると、パっと気持ちを切り替えられるのです!
その「しぐさ」はとってもカンタン。いますぐにでも使える、魔法のようなテクニックです。

 

 

【しぐさ1】前向きになれるしぐさ「仁王立ち」

くよくよした気持ちを振り払える「しぐさ」を紹介します。

それは「仁王立ち」。

 


 

足を肩幅に広げて立ち、手を腰に当てて下さい。このときも頭を真っ直ぐにすることがポイントです。

手で腰を押さえることで骨盤が支えられます。それにより、骨盤にある「仙骨」が正しい位置に戻ります。

 

仙骨は骨盤の中心にある骨で、背骨を支える土台の役割をしています。

そのため、仙骨が正しい位置にあることで、背骨がまっすぐになり、全身のバランスが整うのです。

 

また、仁王立ちをすることで自然と胸を張る姿勢になるため、肩甲骨が内側に寄ります。そうすると胸が開き、肺にたくさんの空気を取り入れられるようになります。

深い呼吸は身体をリラックスさせる効果があるので、心が落ち着き前向きな気持ちになります。

 

体をひらくポーズでコルチゾールが減少

「仁王立ち」によって前向きになる効果は、実験でも実証されています。


人体にはストレスを計る指標となる「コルチゾール」というホルモンがあります。このホルモンが増加すると、血圧心拍数が増加し、不安感やイライラ感が高まるといわれています。


社会心理学者のエイミー・カディ氏の研究によると、人は落ち込んでいるときにはうつむき、元気なときには胸を張るなど、そのときの気持ちに応じたポーズを取るそうです。

 

そこで1日2分間だけ、胸を張って立つという実験をしたところ、コルチゾールの量が少なくなるという結果が出ました。

 

「仁王立ち」のような力強いポーズをすることによりこのホルモンの数値が減少し、被験者の気持ちがより強気になったということが研究結果で報告されているのです。


仁王立ちのほかにもガッツポーズなど、身体を大きく開くポーズで同様の効果が確認されています。

まずは2週間、「仁王立ち」のしぐさを意識してみてください。

 

【しぐさ2】頭をリセットするしぐさ「真上を向いて30秒」

 

もうひとつ、カンタンに気持ちを切り替えるための「しぐさ」は、「真上を向く」。

立ち上がり上を向いて、その姿勢を30秒間キープしてください。まっすぐ真上を見るのがポイントです。

 

第2回で「イライラを鎮めるしぐさ」として紹介したこの「しぐさ」、実は気持ちを切り替えるときにも有効です。

 

人間は真上を見ているとき、余計なことを考えなくなります。そのため、いままで落ち込んでいた気持ちを忘れ、頭をリセットすることができるのです。

 

1日2分の積み重ねで性格まで変わるかも?

落ち込むようなことがあったら、ぜひそのあとの「しぐさ」に気をつけてみてください。
くよくよとしがちな性格だった人が、仁王立ちのしぐさをするようになってから、前向きな考え方に変わったというケースもありますよ。

 

心と体はつながっています。そのため、ちょっとした動作の積み重ねが、あなたの内面に影響するのです。
忙しい看護師さんだからこそ、気持ちの切り替えって大切ですよね。


誰でも気軽にできる「しぐさ」をうまく取り入れて、明るい気持ちでお仕事を楽しんでくださいね。


【執筆:伊勢田幸永】

オフィスカラーステージ代表取締役、日本しぐさ協会代表理事。コミュニケーションが苦手な人向けに、セミナーやコンサルティングを通じて人の印象や自分の気持ちを変えるしぐさを広める活動を行う。著書に『一瞬で愛され女子になる』『「しぐさ」の魅力』など。

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